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第23回「途中で辞めても店側には賃金を支払う義務がある」

未払い賃金請求書の書き方

今回のテーマは、「未払い賃金の支払い請求」です。 お答えいただいたのは働く女性の全国センターの伊藤みどりさんです。

Q.私が働くお店は、1週間ごとにしかギャラをもらえない決まりで、もし途中で仕事できなくなって、3日しか働けなかったら、その週はギャラなしっていう働き方をしてます。 こういう約束で採用されたら、働いた分を日割り計算にしてギャラをもらうことはできないですか?

A:働いたギャラは、途中で仕事を辞めても日割り計算で全額支払わないと未払い賃金となります。
未払い賃金を請求する権利の時効は、2年間です(つまり過去2年間まで遡って請求できます)。
また、このケースの、お店が働く人とした約束自体が労働基準法違反と言えます。
未払いのギャラを請求するには、実際に働いていた事を証明する出勤簿もしくはタイムカード、または、出勤日時を証明できるもの(メモでも可能)など証拠をそろえておくことが必要です。日時の入った「時計」の写メを取るなどでもいいです。
未払い賃金の請求の方法は、口頭、書面、内容証明郵便等で「未払い賃金の支払請求」などの方法で行います。書式は、下記のようになります。

未払い賃金請求書の書き方見本

私は、平成○○年○○月○○日より貴社の従業員として勤務してきました。
しかし、貴社は、私に対し、平成○○年○○月分から平成○○年○○月分の間の賃金、総額○○万○○千円を支払っていません。
これは労働基準法第24条に違反するものです。
よって、上記賃金の総額の支払いを請求します。
なお、本書面到達後7日以内に賃金の支払いなき場合には、労働基準監督署への通告その他必要な法的措置をとらせていただくことを申し添えます。

平成○○年○○月○○日
○○県○○市○○町○丁目○番○号
○○ ○○

○○県○○市○○町○丁目○番○号
株式会社○○○○
代表取締役 ○○ ○○ 殿

上記の期限内に未払い賃金を支払ってこない場合に、その書面そのものが証拠となります。
請求しても支払われない場合の措置には、いくつかの選択肢があります。

●労働基準監督署
→監督官の数が少ないので、時間がかかります。
●労働局、労働相談情報センターなど
→あっせんの形で、職員が介入による話し合いで合意の可能性を模索できます。
●簡易裁判所
→140万円以下であれば簡易裁判所の相談窓口へ赴くと、金額に応じた印紙代だけで、訴状を提出することができます。
●個人加入のユニオン
→毎月組合費がかかります。相談は無料。

それぞれ、ケースバイケースで、メリット、デメリット、リスクもあります。本人が納得できる窓口に行きましょう。

※労働基準監督署や未払賃金の立替払事業については、
お店からギャラが支払われなかったときの対処法「第20回ギャラの未払い問題」 も参考にしてください。