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第22回「研修費用を負担する義務はない」

研修(講習)費用負担を求められたときの対処法

今回のテーマは、「研修(講習)費用負担を求められたときの対処法」。 お答えいただいたのは働く女性の全国センターの伊藤みどりさんです。

Q.ヌキありのエステ店で働き始めましたが、はじめの1ヶ月間は、エステティシャン研修の費用負担という名目で、毎回日払い額から天引きされます。 また、1ヶ月以内に辞めたら、働かなくても、残りの研修費用支払いの義務もあります。これは払わないといけないものでしょうか?

A:賃金については、全額支払いが原則です。(労働基準法24条1項)
天引きできるのは、法律で定められている・税金(所得税、住民税)・社会保険料・雇用保険料の3つが該当します。
これらは、労働者の了解を得なくても、給料から天引きすることができます。法定控除以外の名目で給料からの天引きを行う場合には、その内容を労使協定で定めておかなくてはいけません。
労使協定は会社・雇用者と労働者(労働組合あるいは代表者)との間で合意があってはじめて結ばれるものですから、労働者の同意なしに天引きすることはできません。
エスティシャンの研修費用なども原則として会社が負担するものと考えられているので、労働者の同意なしに負担させることはできません。
したがって1ヶ月以内に辞めたからといっても研修費用の負担義務はありませんし、認められるものではありません。

・社会保険料
社会保険とは、「労災保険」、「雇用保険」、「健康保険」、「厚生年金保険」、更に自営業者が加入する健康保険「国民健康保険」も含め、全てをひっくるめて社会保険といいます。 つまり、国や地方公共団体といった公の機関が管理・運営している保険が社会保険なのです。
社会保険は一定の規定を満たした会社(事業主)や個人が、必ず入らなければいけないという義務が発生する保険です。 言い換えると、社会保険とは、人が「働けない事態に陥ったとき」に、保険給付という形で面倒を見てくれるの制度のことです。
これとは対照的に、民間企業が運営する保険を「個人保険」といいます。個人保険には加入の義務がなく、それぞれ個人が任意に加入するタイプの保険です。 主な個人保険の種類には、「生命保険」、「がん保険」、「火災保険」、「地震保険」などがあります。

・雇用保険料
雇用保険とは、民間の会社で働く人が、何らかの理由で働けなくなり失業状態となった場合に、再就職するまでの一定期間、一定額のお金を受け取ることができる保険のことです。 雇用保険は失業保険と呼ばれることもあります。
雇用保険に加入するには、雇用保険が適用されている会社で働く必要があります。
更に失業した時に失業手当(お金)を貰うためには、一定期間雇用保険に加入していた(雇用保険料を支払っていた)実績がなくてはなりません。

・法定控除
法律で給与から控除(天引き)することが定められている所得税、住民税といった税金、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料などの社会保険料です。 法定控除された税や社会保険料は、企業が従業員にかわって税務署や自治体、社会保険事務所や健保組合に納付します。

・労使協定
労使協定とは、労働者と使用者の間で取り決めた内容を書面化したものを言います。労使協定は、労働基準法等で定められた事項について適用除外を宣言するというものです。 従って法定控除以外の、例えば研修費や親睦会費等の天引きは、労使協定で合意したものでなくてはなりません。

(以下のサイトから参照・引用)
▽保険のまめ知識
http://azukichi.net/hoken/
▽給与計算.jp
http://hr-payroll.jp/
▽労使協定.net
http://www.roushikyoutei.net/kiso01.html