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第10回「日本で最も頼りになるセーフティーネット」

「How to 生活保護」<後編>

それでは本題。今の日本で最も頼りになるセーフティネット「生活保護」お役立ち話です。(知ってて損はさせへんで!)

そもそも
①生活保護ってなあに?
収入が国の決めた「最低生活費」に満たない分を助ける福祉の制度です。

憲法ではすべての国民は「健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」定められています。
自分もこの権利を持っていると胸を張ってください。

そうした人の生活に大きな役割を果たしているブツは「お金」です。 上記の権利を平たく「お金」によって現してみた、と書くと当たらずとも遠からずです。

②生活保護の仕組みってどうなってるの?
「保護費受給額」=「最低生活費」-「世帯収入」です。
さて紐解きます。

・最低生活費の基準は?
大まかに言うと年齢とお住まいの地域によって金額基準が違います。この基準額はネットでもよく出てます。ググってみてね。

・生活保護制度で使われる「世帯」とは?
「家計を同じくしていること」です。一緒に住んでいなくても出張等で働いている場合や婚姻関係になくても住まいが一緒ということでも同一世帯と見なされます。事情などは個別にケースワーカーさんにお話しましょう。 ※ケースワーカー…生活保護の相談にのってくれる役所の担当者のこと
※世帯収入…世帯の収入ということです。

・扶助項目って?
「扶助」=「援助」。家賃、医療費(保険で利用出来るものは処方箋含め無料)、生業、介護、教育など申請する人の生活によって違ってきます。

③生活保護を受ける条件
・上記の生活保護基準額に満たない収入。
・貯金や土地、車など換金可能な財産がない。
・働くのが難しい状態(心身や環境←子どもや介護、DVやストーカーなど)。
・年金や障害年金、他に利用出来そうな給付金制度がない、あったとしても基準額に満たない。
・親族や家族からの援助も期待出来ない、あったとしても基準額に満たない。

申請にあたっての注意点
・借金の返済には充てられない。
・車は財産とみなされるので、売ることができないなら必要な理由を申請する。
・家賃は住宅扶助(上限あり)があるが共益費や管理費は該当しない。
・申請など手続きの際は録音や写メで記録しておくことをおすすめ。

実践編

①申請(申し込み)してみよう!
申請の流れを簡単に書きますと

申請→調査→成/否→受給開始(否決の場合は60日位内に不服申し立てが出来る)
14日~30日内に決まります。

申請時に大切なことを書きます。
・その日に申請してください。
特に必要な形式というものが実はありません。
ネット上にもテンプレートがありますので可能な人はプリントアウトしてください。

・手ぶらでも大丈夫!
「生活保護を申請します」+あれば捺印、なければ拇印した紙を出しましょう。
というのも受給の計算は申請したその日に遡って計算されるからです。早い方がいい。
そして役所側はこの申請を必ず受理しなければならないのです。

残念ながらお役所の人は全員が正しい知識をもれなく持っているわけではないのが現状。
福祉費削減を目標にしてしまい、理不尽なことを言って申請させないようする人もいます。
(親身に相談のってくださる方も多いので怖がらないで)

こうした攻防を「水際作戦」と言います。直面しても慌てず、一息ついて冷静に。

②水際作戦の乗り切り方・コツ
まず申請時、可能なら記録係を誰か友人でもいいのでいると便利です。
スマホなどでお役所の人とのやりとりを録音してもらう。
申請したところを写真を撮ってもらう。
終わったあとお茶でも飲んで喋って緊張のガス抜きをしたり子どもの相手をしてもらってもいいですね。 実際、生活保護の仕組みに詳しくなくても第三者がいると対応が違うこともあります。

それでは、申請あるある水際作戦への返しテンプレートをご紹介します。

・役所からどんなことを言われやすいか
「書類が揃ってない」
「若いんだからハローワークへ」
「住所ないなら無理」
「身内に聞いてから」

・そこで全てに効く返しテンプレート
「申請受理は義務です」
「上の人に代わってください」
「申請する義務があるので申請しますの言葉と名前書いた紙置いていきますね」(写真を撮っておきましょう)

③提出物と調査
申請をしたら、必要な提出物を出します。
・通帳
・過去3ヶ月の収入がわかるもの
(セックスワークの場合、記載したものが無かったり、窓口の人にその職種を口にしづらいこともあると思います。
この場合は「記載したものがない」と言ってメモに書いて提出)
・病院に行っている場合は診断書
(診断書代をすぐに払えない場合、役所からお金を借りることも可能)
・家族や親戚の連絡先
(援助出来るかどうか書類が送られます。先方には事前にお知らせしておきましょう。家族からの返信が無くても調査には問題ありません。 連絡されることに不都合や事情のある人は担当の人に伝えてください。話すのが難しいなら書面などで渡すのも良いでしょう)
・家庭訪問
(どんなところに住んでいるのか?生活状況を把握)

④否決になった場合
60日以内にに不服申し立てが出来ます。
自立生活支援について信頼の強いとの評判高い「もやい」や「法テラス(無料法律相談所)に相談し、困っている状況を一緒に整理してもらって再申請に備えましょう。

⑤受給開始
一安心ですね。
病院に行く際は担当の部署に連絡するので電話番号は登録しておきましょう。
(医療券が使える病院のリストは貰えないので、病院に連絡し事前に確認しておきましょう)
3ヶ月に1度位、ケースワーカーさんの家庭訪問があります(事前に日時の相談連絡あり)。

働いたら申告します。収入の全額が保護費から相殺されることはありません。収入としてプラスになるようになっています。
就活に必要なスーツ代等の準備費用や交通費は免除されたり支援の可能性もあるので何がどれくらい支援されるかも聞いておきましょう。

ざっと流れを案内してみました。事情は人それぞれあると思いますので、参考になればと思います。

ごく少数である不正受給などが騒がれてマイナスイメージがありますが、何も卑怯なことのない、誰しもが受けることのできる権利です。誰だって可能性があることです。
働くことも大事。でも働けなくなったらダメというわけじゃない。自責をするより回復やどうやっていくかについて前向きに安心してぼちぼち取り組めた方が長期的に必ずプラスになります。 働くことに強迫を感じることなく、安心して日々を過ごせますように。

※年度や地域によって違いがありますので、詳細は最寄りの自治体の福祉課にお尋ねください。

◆支援サービス
▽特定非営利活動法人自立生活サポートセンター・もやい
http://www.moyai.net/

▽日本司法支援センター 法テラス
http://www.houterasu.or.jp/
▽生活保護問題対策全国会議
http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/